モダンなデータ分析ツールの比較2024:Metabase vs Codatum

By Takayuki Tateishi
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ビジネスインテリジェンスとデータ分析の世界では、使いやすく効率的なツールの選択が重要です。本記事では、オープンソースのBI (ビジネスインテリジェンス) ツールとして人気の高いMetabaseと、次世代型のデータ分析ツールであるCodatumを比較し、それぞれの特徴や使用シーンについて詳しく解説します。

Metabaseとは

Metabaseは、多様なデータベースに接続可能なオープンソースのBIツールです。直感的なインターフェースを通じて、データに対する質問を投げかけ、その回答を分かりやすい形式で表示することができます。

metabase

主な強み

  • 豊富なデータソース対応(Redshift、BigQuery、MySQL、Postgresなど多数)

  • 使いやすいインターフェースと直感的な操作性

  • オープンソースならではの柔軟なカスタマイズ性

  • Self-hostingオプションによるコスト最適化

現在の課題

  • Adhoc分析や高度なSQLによる分析へのサポートが無い

    • MetabaseにはNotebook機能がなく、Adhoc分析やSQLをチェーンした高度な分析、技術者向けのサポート、Notebookスタイルのレポーティングといった付加価値を提供できない。

  • 共有機能が限定的

    • 外部ゲストへの共有機能がない

  • AIアシスト機能が上位プランのみ

詳細機能比較

機能カテゴリ

機能詳細

Codatum

Metabase

Notebook

Adhoc分析

👌

データセット検索

👌

SQL分割・参照

👌

ダッシュボード

可視化機能

👌

👌

共有機能

外部ゲスト共有

👌

グローバルパブリッシュ

👌

👌

White Label Embed

👌

👌

データソース

対応範囲

BigQueryのみ

👌多数対応

権限管理

👌

👌

モデリング

メタデータ管理

👌

👌

AIアシスト

機能範囲

👌 全プラン対応

🔸 プラン限定(Enterprise Editionプランが必要)

提供形態

SaaS

SaaS, Self-hosting


AIアシスト機能

CodatumのAIアシスト機能は、SQLクエリの作成から最適化まで、幅広いサポートを提供します。これにより、SQL初心者でも複雑な分析が可能になり、熟練者の生産性も向上します。また、Notebook形式の操作性と統合されており、直感的なインターフェースでチーム全体の分析体験を強化します。

Note: MetabaseのAIアシスト機能は、Enterprise Editionプランでのみ利用可能です。

Notebook機能

Codatumでは、最新のBlock-basedエディタを採用しており、直感的で効率的な操作が可能です。このエディタはMarkdown記法に対応しており、以下のような機能を提供します:

  • 多様な要素への対応

    : テキスト、リスト、トグルブロックなどを簡単に追加可能。

  • SQL統合

    : エディタ内でSQLを記述・実行でき、複数のクエリをチェーンして高度な分析を行うことが可能。

  • レポート作成

    : Notebookスタイルで分析結果を構造化し、わかりやすいレポーティングを実現。

  • 生産性向上

    : MarkdownとSQLを一体化した作業環境により、チームでの共同作業やナレッジ共有をスムーズに進められます。

一方、MetabaseにはNotebook機能が搭載されておらず、Adhoc分析やSQLのチェーン機能、高度な技術者サポート、Notebookスタイルのレポーティングといった付加価値を提供することができません。この制約により、特に複雑な分析業務や技術者が関わるプロジェクトでは機能的な限界が生じる可能性があります。

CodatumのNotebook機能は、これらの課題を解決し、柔軟性と効率性を兼ね備えた分析環境を提供します。高度な分析フローを求めるチームや、構造化されたレポート作成を重視するユーザーにとって、大きなメリットとなります。

共有と権限管理

Metabaseの権限管理は、データソースやコレクション単位で設定でき、Codatumの「コネクション」や「チームスペース」と似た仕組みを持っています。そのため、基本的な権限管理についてはCodatumと大きな違いはありません。

しかし、Metabaseには外部ゲストやコラボレーターとの共有機能がありません。たとえば、業務委託先や外部パートナーに特定のデータだけを共有したり、最新データの更新を制限するなどの柔軟な設定ができない点は制約となります。

一方、Codatumは、Report機能による外部ゲスト共有に対応しており、外部パートナーとのコラボレーションをスムーズに行うことができます。

どちらを選ぶべきか

Metabaseが適している場合

  • コスト最適化が最優先事項

  • Self-hostingによる運用を希望

  • 多様なデータソースへの接続が必要

  • シンプルで基本的なBI機能で十分な場合

Codatumが適している場合

  • データ分析のワークフローを効率化したい

  • チーム間でのナレッジ共有を重視

  • 外部パートナーを巻き込んだデータの共有が必要

  • AIを活用した分析効率の向上を目指す

まとめ

MetabaseとCodatumは、それぞれ異なる強みを持つモダンなデータ分析ツールです。Metabaseは多様なデータソース対応とコスト効率の高さが特徴である一方、Codatumはより高度な分析ワークフローとチームコラボレーション機能を提供します。

特に、データ駆動型の意思決定を重視する組織では、Codatumの提供する包括的な機能と柔軟性が、分析効率を飛躍的に向上させる選択肢となるでしょう。適切なツールの選択は、データ分析の効率と質を大きく左右します。組織のニーズを見極めた上で、最適な選択をすることをお勧めします。

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